真夏、真昼にみる夢

diary
2022.06.29

さて、梅雨が早々に明けてしまい、一挙に真夏といっていい空がひろがっている。35度を超えているという。もうずいぶん暑いが、これからまだ気温は上がるだろう。

世の中を言葉で変えられるなら、なんだってしようと思っている。だが、とにかく話し続けたらいい、というわけでもない。言葉は力であって、やはりすこし用いるのがいい。沈黙と明示あるいは喧騒の、それらのあいだで考えることが大切だ。美しさは、沈黙と騒々しさの、いいかえれば黒と白のあいだにあるからだ。

ゲーテはすべての色彩を混ぜれば灰色になるといった。ヘーゲルのいう、黄昏どきの、色褪せた灰色とはあきらかにちがう、色彩に満ち満ちた灰色だ。このうえなく美しい、灰色の言葉。世界が影を失い、すべてが色彩に変わる正午。真昼にみる、灰色の夢。

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