歴史という形而上学

history
1999.12.07

歴史に取り組むことは答えのない難問に取り組むようなものである。真実は誰にもわからないか、あるいはどこにもない。ただ個々人によって変形させられた事実があるのみである。この「変形せられた事実」から、いかに多くの人々を納得させるに足る解釈を導けるか。歴史家が問われるのはそこである。つまり、歴史とは、実際には存在しないはずの真実が存在するという仮定のもとで成り立つ形而上学である。

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