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music
ヴァレリー・アファナシエフ(二)
再び、颯爽とアファナシエフは登場した。低い椅子に彼の痩躯(そう見えた)を埋めて、譜面台の上にそっと手を置く。瞬時に彼の周りの空気が醒めていくのがわかる。静謐とした冷気が彼を包み込む。そうして、昨日と同じように、また不意に [...]
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ヴァレリー・アファナシエフ(一)
彼は颯爽と登場した。そして、低い椅子に座り、彼が鍵盤に向かうやいなや、彼の周りにできたわずかな空気の隙間に、静寂のヴェールが浸入する。聴衆は一気に緊張の度を高める。彼は、おもむろにかなり高い位置に両手をあげ、その手を、鍵 [...]
cinema
ジャン=リュック・ゴダール『東風』
東風と西風。かの5月革命の影響のなか、JLGを中心とするジガ・ヴェルトフ集団によってつくられたもっとも美しい闘争映画のひとつ。政治的西部劇の自己批判といった形で展開する本作は、「二つの戦線を同時に戦う」「造反有利」という [...]
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パゾリーニ『アポロンの地獄』
パゾリーニ初のカラー作品。パゾリーニ自身、この作品を「映画的」であると評しているように、きわめてよくできた作品であろうと思われる。『奇跡の丘』を撮った後、あいだに3作を経て、それなりに映画的な手法をパゾリーニが身に付けて [...]
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ルノワール『大いなる幻影』
わたしはルノワール作品はこれが最初の鑑賞であり、数ある作品群から帰納的に導きうるルノワール映画を総じて語る資格をもち合わせていないことを銘記しておく。 戦中の日本では、この映画は反戦的、反国家的であるという理由で上映を禁 [...]
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ヒッチコック『北北西に針路を取れ』
超有名シーンの連続。プロペラ機に追いかけられ逃走する思いもよらぬシーケンス、あるいは、四人の大統領像のあるラシュモア山を背景に繰り広げられる、ヒロインの肘が心配なスリル満点のシーケンス。今日のハリウッドのエンターテイメン [...]
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パゾリーニ『奇跡の丘』
原題は「マタイ福音書」。パゾリーニ監督の名を決定的にした64年監督作品。一時はカトリック教会から有罪判決を食らったほどのパゾリーニにあって例外的に美しく、教会からも高い評価を受けた作品。だが、イエスの母役に自分の本当の母 [...]
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ヒッチコック『サイコ』
‘サイコ’という用語を世界に知らしめた、ヒッチコックのもっとも著名かつ、最高傑作の一つに数えられる作品。低予算で作られたことでも知られる。冒頭でフェニックスの地名が字幕で現われるのが印象的。中盤でのちょっとした出演者のや [...]
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ゴダール「最期の言葉」
“フィガロ誌”十周年を記念して製作された短編集『…の見たフランス(パリ・ストーリー)』のなかの一篇。なかにはアンジェイ・ワイダの作品もあり、これは一瞥に値する。 短編集のなかではいつも際立った存在となるJLG作品は、ここ [...]
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ゴダール『はなればなれに』
原題は『徒党』。なぜ今まで日本で一般に公開されなかったのかが不思議なくらいポップな映画。タランティーノが、アニエス・Bが、ヴェンダースが絶賛するなどカルト的な人気を誇る映画でもある。ベンヤミンが言っていたキッチュと前衛の [...]



