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新しい芸術哲学のために(下) 欲望について
対象と真に関わろうとするならば、あらゆる関心、欲望を捨て去らねばならない。女性のもつ真の美を求めるのであれば、性的な欲望は慎むべきだ。欲望が映す美は、真の美ではない。欲望を対象に投影しているにすぎない。あらゆる雑多な関心 [...]
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新しい芸術哲学のために(上) 崇高について
自然は固定観念をもっている。たとえば太陽は東の空から昇って西の空に沈み、蝉は夏の盛りに啼く。夜の終わりに覚めて昼の終わりに眠り、赤信号で足を止め生まれそして死ぬ。
自然界は、いわば固定観念の束である。羅針盤の針が北を向き [...]
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反脱構築――新しい芸術哲学のための前哨戦
ジャック・デリダの脱構築déconstructionについて、あるいはその主要な駆動装置となる差延différanceについて、いま、ひとはどのように考えているのか。20世紀後半から今日に至るまで、これらの概念(デリダは [...]
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二つの時間概念――純粋な現在とはなにか
社会が悪いのではない、己が無力なだけだ……。社会に認められようともがく若者は、社会に貢献できていない現状を気に病みながら、社会ではなく己の才能が足りないのだというもっとも不愉快な解決法に満足せざるをえない。己が認められよ [...]
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懐疑と数学、存在についての私論
「懐疑」とはなにか――。自分のみている女性が、知っているあの女性ではないかもしれぬと考える。表象と概念の分離といっても、対象と表象の分離といっても同じことだが、とにかく一対であるべき両者が分離するということ、それが、「懐 [...]
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文体について――蛇とQ・E・D(ラフ)
小林秀雄は、かつて「どんなに正確な論理的表現も、厳密に言へば畢竟文体の問題に過ぎない」(『Xへの手紙』)と語り、文学の本質を文体に求めていた。当然、芸術の本質は「フォーム(姿)」(「美を求める心」)にあると考えられた。文 [...]
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コーラー
わたしはプラトンの『パイドン』を、若い頃から愛していた。この感動的なテクストは、次のように始まる。処刑が決まったものの、ちょうどデロス島で行なわれる祭礼と重なったために、執行が延期になり、ソクラテスは牢獄でいくらか余命を [...]
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忘却の系譜学
ニーチェは、『楽しい科学』のなかで、「忘却の音楽」について語っていた。たしか、彼はそこで、芸術を二つに分類していたはずだ(不確かな書きかたをするのは、いま手許にこの本がないから。今月二度目の満月の光を浴びながら、これを書 [...]
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時の結晶―パーン・ホ・メガス・テトウネーケIV
アレゴリーから小説へ。文学の歩みにおけるその日付を明示したのは鬼才ホルヘ・ルイス・ボルヘスである。彼は言う。
アレゴリーから小説へ、種から個へ、実在論から唯名論へ――この推移は数世紀を要した。しかも、わたしはあえてその理 [...]
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パーン・ホ・メガス・テトウネーケIII―《観念》の舞踏
人類史上最初の観念であるように思われる、《神》。それは、言い換えれば、無を超えて不在を思考することである。観念がなんらかの実在と結びついているかぎり、それはけっして最初の観念とはなりえない。《実在という外部からの刺激》に [...]



